ブロンプトンのギアを理解しよう:自分に合った変速段数(ギア数)選びのポイント

ブロンプトンを選ぶとき、どれを選べばよいか迷う方も多いはず。軽快な走りが魅力の P Line、アイコニックな C Line、あるいはタフで冒険心をかき立てる G Line。それぞれのモデルについては、比較ガイドを含めた詳しい記事をご用意していますので、ぜひ参考にしてください。

自分に合ったモデルが決まった後に、もうひとつ重要な選択があります。それが 変速段数の選択 です。人生の多くのことと同じように、「これが正解」という絶対的な答えはありません。最適な選択は、あなたの走る環境や使い方によって変わります。

選択肢が多く見えるかもしれませんが、実際にはそれほど複雑ではありません。私たちが分かりやすくご案内します。実は最近、ブロンプトンではラインナップを見直し、以前よりも選択肢をシンプルにしています。

新しいブロンプトンの変速段数を選ぶ際に、難しく考える必要はありません。この記事では、なぜそれが重要なのか、変速の仕組みはどうなっているのか、そして自分に最適なものをどのように選べばよいのか を詳しく解説していきます。


 

ブロンプトンの変速設計思想:変速段数が多ければ良いというわけではない

ブロンプトンのものづくりにおける基本理念のひとつが、シンプルであることです。あるいは、効率性を追求することと言った方が適切かもしれません。お客様に必要のない機能のために余分な費用を負担していただきたくありませんし、過度に複雑な自転車をつくることも望んでいません。

だからこそ、ブロンプトンの変速システムはできる限りシンプルに設計されています。

ブロンプトンは、都市をスムーズに移動するために生まれました。シンプルで、素早く、そして驚くほど便利な自転車です。オリジナルの C Line と同様に、現在のブロンプトンも耐久性と信頼性に優れ、さまざまな用途に対応できる汎用性を備えています。

私たちは構造をできるだけシンプルに保つことで、万が一のトラブルを心配せず、日常的なメンテナンスに多くの時間を費やさなくても済むようにしています。

一般的に、自転車の変速段数は、その自転車の対応力や汎用性を表します。変速段数が多いほど、平坦な道と坂道が混在するさまざまな走行環境に対応しやすくなります。


 

内装変速と外装変速:その違いとは?

折りたたみ自転車のギアシステムは、大きく分けて 外装変速 と 内装変速 の2種類があります。

では、それぞれにはどのような違いがあるのでしょうか?

外装変速システム

外装変速は、自転車のギアシステムとして最も知られているタイプで、一般的なロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクなどで広く採用されています。

後輪には複数のスプロケット(ギアまたはコグ)が取り付けられており、その周りにチェーンが掛けられています。ライダーがペダルを漕ぐことで、チェーンを介して後輪が駆動し、自転車が前進します。

ディレイラー(変速機) と呼ばれる機械部品がチェーンを異なるスプロケットへ移動させることで、ペダリングを軽くしたり重くしたりできます。

一般的に、外装ギアシステムは内装ギアシステムよりも軽量であることが特徴です。

ブロンプトンでは、4速仕様の T Line、C Line、P Line に外装ディレイラー式のギアシステムを採用しています。

Brompton T Line close-up

内装変速システム

内装変速は、メンテナンスの手間が少ないことで高く評価されています。

ハブの内部には、中心のギアを囲むように配置された複数の小さなギアからなる遊星歯車機構(プラネタリーギア)が組み込まれています。

どのギアを噛み合わせるかを切り替えることで、ペダルを漕ぐ力と車輪の回転との比率(ギア比)が変化します。これにより、外装ギアと同様にペダリングの重さや軽さを調整できますが、可動部のほぼすべてがハブ内部に密閉されているため、路面の砂や泥などの影響を受けにくいのが特徴です。

また、内装ギアは停車中でも変速できるという利点があります。信号待ちなどで停止している間に軽いギアへ変更しておけば、再発進時のペダリングが楽になります。

自信に満ちた走りと冒険心を支える G Line には、8速の内装ギアハブを採用。より幅広いギアレンジを備え、走行状況に応じて選べるギアの選択肢がさらに広がっています。

Brompton G Line close-up

ブロンプトンの変速オプションを解説

ここまでで、外装変速と内装変速(そして両者を組み合わせたシステム)についてご理解いただけたと思います。

それでは次に、これらの変速システムがブロンプトンの各モデルにどのように採用されているのかを見ていきましょう。

4速(4-speed)

4速モデルは、C Line、P Line、T Line でお選びいただけます。

4速モデルには外装ディレイラー式変速システムを採用しており、軽量で、変速時のシャープで軽快なフィーリングが特長です。走行性能や俊敏性を重視する方、そしてある程度の坂道にも対応したい方に最適です。

おすすめの用途:

  • 平坦路をスピーディーに走りたい方

  • ときどき坂道も走る方

  • 軽快でスポーティな走りを楽しみたい方

8速(8-speed)

G Line は、ブロンプトンにとってまったく新しいカテゴリーのモデルです。

他のブロンプトンモデルよりも大径のホイールを採用し、よりアドベンチャー志向のライディングに対応しています。さまざまな路面状況を走破できるよう、幅広いギアレンジが必要でした。また、オフロード走行で遭遇する砂や泥、汚れから駆動機構を保護するため、ギアをハブ内部に収めた設計が理想的でした。

そのため、G Lineには8速の内装ハブギアが搭載されています。

おすすめの用途:

  • グラベルライドやツーリング

  • 荷物を積載した走行

  • 急勾配の登り坂を含む多様な地形でのライド

12速(12-speed)

12速は、ブロンプトンの最新ギアイノベーションです。

現在、C LineP LineT Line で12速仕様をお選びいただけます。これらは、より遠くまで走りたい方や、厳しい登坂にも挑戦したい方に最適なモデルです。

このシステムは、内装3段変速と外装4段変速を組み合わせることで実現しています。幅広いギアレンジと豊富な選択肢を備え、内装・外装それぞれの長所を兼ね備えた「いいとこ取り」のシステムです。

おすすめの用途:

  • 日常使いから長距離ライドまで幅広く対応

  • ブロンプトンで最も広いギアレンジを求める方

  • ツーリングやロングライドを楽しむサイクリスト

  • 急な坂道や変化の大きい地形を走る方

12速は、ブロンプトンのラインアップの中でも最も汎用性が高く、あらゆるシーンに対応できるギアオプションと言えるでしょう。

ブロンプトンギア ブロンプトンギア

ギアレンジを自分好みに調整する

ギア設定を細かく調整することで、ブロンプトンの乗り味は大きく変わります。

その中でも、全体的なギアレンジを調整する最も簡単な方法のひとつが、フロントチェーンリングを変更することです。

チェーンリングとは、ペダルの力をチェーンに伝える前方の大きな歯車のことで、ブロンプトンでは 44T、50T、54T といった異なるサイズを用意しています。

  • 44T:軽いギア比となり、坂道を楽に登りやすくなります。

  • 50T:標準的なバランスの取れた設定で、街乗りからツーリングまで幅広く対応します。

  • 54T:より重いギア比となり、高速巡航時に有利です。

チェーンリングの歯数が少ないほどペダリングは軽くなり、急な坂道での負担を軽減できます。一方、歯数が多いほど1回転あたりで進む距離が長くなり、高速走行に適した設定になります。

つまり、よく走るルートやライディングスタイルに合わせてチェーンリングを選ぶことで、ブロンプトンをより自分好みの乗り味に仕上げることができるのです。

  • 44T のような小さいチェーンリングを選ぶと、ギア比が低くなり、坂道でのペダリングが楽になります。その一方で、平坦路での最高速度はやや抑えられます。

  • 反対に、54T のような大きいチェーンリングを選ぶと、ギア比が高くなります。これにより、平坦路や下り坂ではより高速で走りやすくなりますが、登り坂ではより大きな力が必要になります。

  • 50T はその中間に位置するバランスの取れた選択肢で、登坂性能と巡航速度の両立を求める方に適した標準仕様として選ばれることが多くなっています。

最適なチェーンリングの歯数は、実際に走る環境やライディングスタイルによって決まります。

例えば、日常的に坂道の多い街を走る方や、フロントキャリアブロックに荷物を載せて走る機会が多い方は、登坂時の負担を軽減できる低めのギア設定の恩恵を感じやすいでしょう。

坂道での走行性能を重視し、無理なく快適なペダリングを続けたい場合は、44Tのチェーンリングがおすすめです。 急な坂でも重いギアを無理に踏み込む必要がなく、安定したペースで登ることができます。

一方で、主に平坦な道を走り、スピードを楽しみたい方には、54Tのチェーンリングが適しています。高めのギア設定により、高速巡航時でもペダルが軽くなりすぎることなく、効率よくスピードを維持できます。

もちろん、体力や好みの走り方も重要な要素です。より高い出力で走ることを好むライダーは、高めのギア比の効率性や走り応えを楽しめるでしょう。ゆったりと快適なライドを好む方は、低めのギア比の方が扱いやすく感じるかもしれません。

また、ケイデンス も重要なポイントです。ケイデンスとは、ペダルを回転させる速さのことを指します。多くのライダーには、自分にとって無理なく自然に回せるリズムがあります。

適切なギア設定を選ぶことで、坂道を登るときも、平坦路を走るときも、信号から発進するときも、その心地よいペダリングリズムを維持しやすくなります。

次のブロンプトン・アドベンチャーに向けて、最適なギアを選ぼう

ブロンプトンのギア選びは、突き詰めればあなた自身の好みと用途次第です。

ギアの選択は、自転車を自分好みにカスタマイズし、理想のライド体験を実現するための方法のひとつと言えるでしょう。

自分に合ったギア構成を選ぶことで、ブロンプトン本来の性能を最大限に引き出し、思い描くライドを思い通りに楽しめるようになります。

長距離ツーリングを楽しみたい12速派の方も、街だけでなくオフロードも楽しみたい8速派の方も、街中を軽快に走り抜けたい4速派の方も――

あなたにぴったりのブロンプトンとギアの構成がきっと見つかります。

もし複数の選択肢で迷っている場合は、お近くのブロンプトン正規販売店を訪れ、ぜひ試乗してみてください。実際に乗り比べることで、自分に最適なギア構成をより確信を持って選べる

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